活動紹介

【12月8日】避難所における外国人被災者支援研修

2024.01.19
多文化共生
東京都つながり創生財団 多文化共生課 事業調整担当では、災害発生時の外国人の支援体制について検討し、そのネットワークの構築に向けて関係機関との協力体制づくりに取り組んでいます。
取り組みの一環として、12月8日(金)に東京体育館にて区市や国際交流協会の職員を対象に、首都直下型地震・大型台風・集中豪雨等の災害が起こったときに避難所でどのように外国人を支援するかについて学ぶための研修を行いました。
 
本研修は講義とロールプレイで構成しており、午前は2つの講義がありました。はじめに「災害対応・避難所運営」の講義で災害への備えの大切さと避難所について学び、次に「災害時に外国人が抱える課題と支援」の講義で、言語、文化・習慣、災害経験の異なる外国人に安心を届けるためにはどのように支援を行ったらよいかを学びました。
 
▲講義の様子(左)、グループワークの様子(右)

午後は避難所を模した会場で避難所巡回ロールプレイを行いました。今回は大規模地震発生から4日後の設定で、避難所運営者役にはしぶやボランティアセンターの皆さん、外国人被災者役には東京国際交流館に住む学生さんにご協力いただきました。
研修参加者が被災者役の外国人から現在の状況や困り事の聞き取りをしました。研修生の皆さんは通訳や翻訳アプリ等を駆使して外国人の皆さんとコミュニケーションを取り、避難所運営者役の方に相談したり、会場の掲示板を参照したりしながら、外国人の皆さんに情報を届けていました。時間が足りなくなるくらい奮闘しているグループも多く見られました。
 
▲外国人被災者役から聞き取りを行う様子(左)、避難所受付に報告をしている様子(右)

 
▲避難所掲示板の情報を確認する様子(左)、情報が多言語で掲示される様子(右)

研修参加者からは「外国人から情報を聞き出すことの難しさがわかった」「文化・習慣などの違いから外国人ならではの困り事もあると感じた」「言葉の問題はあったが、外国人のために安心を届けようという気持ちが相手に伝わってよかった」という感想を頂きました。
また被災者役として協力してくれた外国人の方からは、「避難所はどんなところか体験できて、勉強になった」「“一人ではない、助けてくれる人がいる、問題は解決できるだろう”と思い、安心できた」といった感想を頂きました。

令和5年10月現在、都内には約63万人の在住外国人が生活しています。
今回の研修での学びが発災時に活きることを願っています!

東京都つながり創生財団では、災害時に役立つ情報を8つの言葉で掲載しています。
詳細は下記ページをご参照ください。
https://tabunka.tokyo-tsunagari.or.jp/disaster/howto.html
※「東京都多文化共生ポータルサイト(TIPS)」へ移動します。